「えっ!妊娠!?」
ちょっと恥ずかしそうにしながら知美はルイボスティーを飲んで頷いた。
今日は恒例のランチタイム。
新山知美と神崎美奈、そして森田光希の三人は月に2度の息抜きタイムを楽しんでいた。
三人は同じ小学校に通う子供を持ついわゆるママ友だ。
入学してから2年間子供達が同じクラスにいた関係で仲良くなり、クラスが離れた今もこうしてランチやお茶をする。
ちょっと恥ずかしそうにしながら知美はルイボスティーを飲んで頷いた。
今日は恒例のランチタイム。
新山知美と神崎美奈、そして森田光希の三人は月に2度の息抜きタイムを楽しんでいた。
三人は同じ小学校に通う子供を持ついわゆるママ友だ。
入学してから2年間子供達が同じクラスにいた関係で仲良くなり、クラスが離れた今もこうしてランチやお茶をする。
via weheartit.com
「おめでとう!予定日はいつなのー?」
美奈はほおを紅潮させて喜んでいる。
光希だって、喜んでいる。
知美はずっと二人目が欲しかったのだが恵まれず、もう数年前に諦めたという話を聞いていたからだ。
「うん、2月の初めの予定。まさか今になってできるとは思ってなかったんだけども…」
知美からは柔らかな喜びが溢れている。
美奈はほおを紅潮させて喜んでいる。
光希だって、喜んでいる。
知美はずっと二人目が欲しかったのだが恵まれず、もう数年前に諦めたという話を聞いていたからだ。
「うん、2月の初めの予定。まさか今になってできるとは思ってなかったんだけども…」
知美からは柔らかな喜びが溢れている。
ひとしきりお祝いトークが落ち着いた頃、美奈が感心したようにいった。
「するんだね、今も…」
その言葉に光希は内心どきりとした。
さっきから知美の赤ちゃんのことより、赤ちゃんができる行為があるということに動揺していたからだ。
「するんだね、今も…」
その言葉に光希は内心どきりとした。
さっきから知美の赤ちゃんのことより、赤ちゃんができる行為があるということに動揺していたからだ。
「やだ、美奈ちゃんったら…。」
照れながら知美は返す。
美奈は珍しいものでも見るようにいった。
「うちなんてもうずっとしてないよ。っていうか私が拒否してるんだけど。」
照れながら知美は返す。
美奈は珍しいものでも見るようにいった。
「うちなんてもうずっとしてないよ。っていうか私が拒否してるんだけど。」
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え…
「そ、そうなの?」
光希は恐る恐る口を挟んだ。
「なんか別にもう今更しなくてもいいっていうか…。疲れてない?そんな時間あったら寝たいよー。」
美奈はあっけらかんとしていった。
「そ、そうなの?」
光希は恐る恐る口を挟んだ。
「なんか別にもう今更しなくてもいいっていうか…。疲れてない?そんな時間あったら寝たいよー。」
美奈はあっけらかんとしていった。
「でも旦那様はしたいって?」
知美が聞くと、美奈はうんざりそうな顔で頷いた。
「そうなの。それとなく誘ってくるけどのらりくらりかわしてる。強引にこないだけマシだけどねえ。」
(そうか、美奈ちゃんのところもセックスレスなんだ…)
(でも、うちとは違うかな。だってうちは…)
子供達のクラブ活動の話に話題が移っても、光希は一人夫と自分のセックスのことに想いを馳せていた。
知美が聞くと、美奈はうんざりそうな顔で頷いた。
「そうなの。それとなく誘ってくるけどのらりくらりかわしてる。強引にこないだけマシだけどねえ。」
(そうか、美奈ちゃんのところもセックスレスなんだ…)
(でも、うちとは違うかな。だってうちは…)
子供達のクラブ活動の話に話題が移っても、光希は一人夫と自分のセックスのことに想いを馳せていた。
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光希の夫である賢一郎はいわゆる草食系だ。
穏やかで真面目で、夫にするにはうってつけの男。
父親としても一人娘の麗をとても可愛がっているし、面倒見もいい方だと思う。
しかし、光希にはどうしても受け入れられない、いや受け入れられなくなっている問題があった。
穏やかで真面目で、夫にするにはうってつけの男。
父親としても一人娘の麗をとても可愛がっているし、面倒見もいい方だと思う。
しかし、光希にはどうしても受け入れられない、いや受け入れられなくなっている問題があった。
セックスをしようとしないのだ。
付き合いだした頃は会うたびに、新婚の頃もしない日の方が珍しいくらいのペースで愛し合っていた二人だが、麗が生まれた頃からだろうか、めっきり減ってしまい今では年に数回だ。
光希はもともと性的には奔放な方で、独身時代にはそれなりに経験も多かった。
賢一郎だってセックスは好きだったはずなのに、最近は疲れているとかなんとかいっていつも逃げられる。
付き合いだした頃は会うたびに、新婚の頃もしない日の方が珍しいくらいのペースで愛し合っていた二人だが、麗が生まれた頃からだろうか、めっきり減ってしまい今では年に数回だ。
光希はもともと性的には奔放な方で、独身時代にはそれなりに経験も多かった。
賢一郎だってセックスは好きだったはずなのに、最近は疲れているとかなんとかいっていつも逃げられる。
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(…そもそも夫に逃げられるってなによ。私とするのは苦行なワケ?)
食後のコーヒーを飲みながら思い出そうとしても、前回セックスした記憶すらもう薄れている。
快楽云々もだが、女として求められないことが光希の心に大きな棘となって虚しさをにじませていた。
食後のコーヒーを飲みながら思い出そうとしても、前回セックスした記憶すらもう薄れている。
快楽云々もだが、女として求められないことが光希の心に大きな棘となって虚しさをにじませていた。
結局そのあと何のおしゃべりをしたのかあまり覚えていない。
セックスレスなのは自分たちだけではない安心感と、夫から求められている知美と美奈への嫉妬が混ざり合ったごちゃごちゃとした気持ちで家路に着いた。
セックスレスなのは自分たちだけではない安心感と、夫から求められている知美と美奈への嫉妬が混ざり合ったごちゃごちゃとした気持ちで家路に着いた。
それから二ヶ月が過ぎた。
あれから何度かランチをしたが、一度セックスについての話題に触れた三人は時々そっちの話題に花を咲かせた。
光希も、自分たちも「そんなに頻繁ではない」と告げた。
精一杯の見栄だった。
あれから何度かランチをしたが、一度セックスについての話題に触れた三人は時々そっちの話題に花を咲かせた。
光希も、自分たちも「そんなに頻繁ではない」と告げた。
精一杯の見栄だった。
そんなある日の午後、美奈から電話がかかってきた。
普段メールだけで電話はあまりしないので不思議に思って出ると、かなり焦った様子が伺えた。
「どうしたの?美奈ちゃん落ち着いて。」
どうやら実家の母親が倒れたと連絡があったという。
美奈の実家は名古屋だ。
ここ福岡からは決して近い場所ではない。
普段メールだけで電話はあまりしないので不思議に思って出ると、かなり焦った様子が伺えた。
「どうしたの?美奈ちゃん落ち着いて。」
どうやら実家の母親が倒れたと連絡があったという。
美奈の実家は名古屋だ。
ここ福岡からは決して近い場所ではない。
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「今から私母の病院に行きたいんだけど、尚さんが出張で…どんなに急いで帰っても22時ごろになるらしいの。光希ちゃん、夏生とミドリをそれまで預かってもらうことできないかな…」
夏生くんは麗と同じ4年生、ミドリちゃんは1年生だ。
光希は二つ返事で引き受けた。
「子供のことは気にしないで、責任持って預かるから。気をつけて、早くお母さんのところに行ってあげて。」
美奈はホッとしたのか少し落ち着いた様子で礼を告げ、電話を切った。
夏生くんは麗と同じ4年生、ミドリちゃんは1年生だ。
光希は二つ返事で引き受けた。
「子供のことは気にしないで、責任持って預かるから。気をつけて、早くお母さんのところに行ってあげて。」
美奈はホッとしたのか少し落ち着いた様子で礼を告げ、電話を切った。
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