2017年4月15日 更新

【官能小説】亜矢子の陰毛物語【後編】

アンダーヘアケアに試行錯誤する亜矢子。カミソリにワックス、どれもイマイチ納得がいかない。そんな彼女も日本に帰国することになった。亜矢子の陰毛問題は解決するのか!?

結局それからは、必要最低限の部分をブラジリアンワックスを使ってケアした。

そのあと付き合った男たちがそれほどこだわらなかったこともあって、次第にずぼらになっていった。
けれど、それから数年が経ち、アンダーヘアケアは当然の身だしなみという感覚が次第に浸透してきた。

比較的リーズナブルに通えるサロンも増え、あちこちで広告を見かけるようになった。

就職して経済的に余裕ができていた亜矢子は、ちょっと興味がありながらも見知らぬ人に毛を抜いてもらうということに抵抗があったので、サロン脱毛を始めるには至っていなかった。
そんな頃、彼氏ができた。

また年上で、新しいものに敏感な男。

初めてのセックスの前にはブラジリアンワックスで念入りにケアし、形を整えておいた。

けれど…彼には物足りなかったようだった。
「亜矢子、サロン脱毛行ってないんだ?最近みんな行ってるのに」

みんなって…誰だろう…

「今時基本だろ、そういうの。案外ずぼらなんだな。がっかりしたよ。」

また。

また、あそこの毛のことでこんなこと言われちゃうんだ。

私だけなの?みんなどの子も言われてることなの?
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結局この男とは別れた。

みんながどうあれ、脱毛に行っていないだけでがっかりするような男は願い下げだ。

でも…自分のために、これ以上アンダーヘアのために悔しい思いも惨めな思いもしたくない。

それから、亜矢子はサロンに通い始めた。
結論から言って、早くサロンで脱毛しておけばよかったと思う。

何よりも仕上がりはとても綺麗で、ブツブツ赤くなったりすることもなかった。

抵抗があった、他人にあそこの毛を抜いてもらう、ということも、いって見れば思ったよりも平気だった。

少しずつ隠しながら抜いてくれたし、まあなんというか、彼女たちも仕事で毎日していることなので、こちらも気負う必要はなかったようだ。

あの、あられもない格好でカミソリや家庭用脱毛器で処理していたことを思えば、優雅に綺麗なサロンでケアしてもらうというのは大人の特権というか、いい女になった気もして気分がいい。

永久に毛が生えてこないわけではないけれど、数回通ううちにほとんど気にならなくなってきていた。
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あれほど若い頃から亜矢子を振り回してきた陰毛が、今まさに消え去ろうとしている。

そしてそこが終わればどんどん欲が出るもので、次はワキ、足、腕…ととにかく脱毛しまくった。
30歳になった今、足の先から指の先まで、ムダ毛はほぼ一本もない。

あれほどコンプレックスだったムダ毛との別れは、亜矢子に自信をもたせた。
特にあそこの毛は、ほぼ無毛になった。

三角形、少し残す、ハート形。いろんな形が選べたが、ほぼないものに決めた。

中途半端に残す意味がわからなかったのだ。

きっかけが外国人と付き合ったことだったのも、パイパンにした原因かもしれない。
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そんな頃、新たな出会いがあった。

友人の紹介で、まあいわゆる婚活的な集まりで出会ったのだけれど、あった瞬間に「私この人と結婚する」と思った。

今まで一度も思ったことはなかったし、ものすごく顔が好みというわけでもなかった。

でも、なんだろう言葉ではうまく言えないけど運命のようなものを感じたのだ。
何度か健全なデートを重ねて、なんとセックスの前に結婚を前提としたおつきあいを申し込まれた。

彼も亜矢子と同じように運命を感じていた、と言ってくれた。

これまで男運がなかったとは言わないが、なんとなく残念な相手ばかりだったので、この価値観があい経済的な心配もない、そして何より愛してくれる彼と結婚するなんて夢のようだった。

そして、とうとう初めてのセックス。
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彼は「最初だしね」と素敵なホテルを用意してくれた。

豪華なジャグジーに入って、さあいよいよ…

バスローブをまとった亜矢子はベッドに横たわり、彼がそっとローブを接いだ。

その時、悲劇が起こった。
「毛が!」

彼は恐ろしいものを見たような顔で後ずさった。

もしかしてムダ毛が残っていた!?

と亜矢子の頭をかすめたが、そんなはずはない今まさにお風呂でチェックしてきたところだ。
ワナワナと震える彼は、何度もとり落としながら服を着た。

「僕は…モジャモジャの毛がないとダメなんだ!君がまさか…パイパンにしているなんて…」

かわいそうなほどに青ざめた彼は、振り返ってベッドにいる亜矢子に言った。

「ごめん…無理なんだ…君のことは本当に好きだったけど…ダメなんだ…」
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亜矢子を振り回してきた陰毛。

ようやく全身ツルツルになったのに…また、陰毛に亜矢子の幸せは壊されてしまった…
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LAYLA LAYLA