いつもふとしたきっかけが私たちを突き動かそうとしている。風が吹いている中でじっと耐えるのも自由だし、そのまま流れに乗ってどこかに行くのも自由だと思う。まるで私たちの恋のように。
サンセット公園
シャーロットはメイクをして隣町にあるサンセット公園へと出発した。今日はラッキーなことに晴れている。今まで色んな人には会ってきたけれど、このような形で出会うのは初めてだし、このドキドキ感がまたなんとも良い心地。シャーロットは町の中にあるデザインを見ながら歩いていた。「私ったら、仕事のことばかり考えているわ。」思わず独り言が漏れてしまった。
そして、ついにサンセット公園にたどり着いた。例の赤いベンチを探す。グリーンやピンクなど、この公園には様々なカラーのベンチが置かれているようだ。「統一した方がオシャレなのに
。」と一瞬シャーロットはそう思ったが、「待ち合わせをしやすいように色を変えてあるのかもしれない。」と気づいて納得した。そうして歩いている内に、赤いベンチに座っている男性を見つけた。彼は青いジャケットを着ている。「ロビンだわ。」シャーロットは彼のもとへ近づいた。
。」と一瞬シャーロットはそう思ったが、「待ち合わせをしやすいように色を変えてあるのかもしれない。」と気づいて納得した。そうして歩いている内に、赤いベンチに座っている男性を見つけた。彼は青いジャケットを着ている。「ロビンだわ。」シャーロットは彼のもとへ近づいた。
挨拶
シャーロットは何も言わずに彼へ手を振った。しかし、彼はこちらを見ているが反応しない。シャーロットが近づくにつれ、彼はニコリと笑った。シャーロットはそこで気づいた。彼は目が見えていない。ようやく、ベンチの再度に棒が置かれていることに気が付いた。「こんにちは、初めまして。私はシャーロット。メールをした人物よ。」シャーロットは恐る恐る彼へ声をかけた。「やぁ、僕はロビンだよ。驚かせてごめんね。見ての通り、僕は目が見えないんだ。でも、声でわかるよ。君はきっと美しい女性だね。良かったら隣にどうぞ。」ロビンはシャーロットの左肩部分を見ながらエスコートした。シャーロットは戸惑いつつも彼の隣に座った。
世界観
「僕は中学生の頃に事故で視力を失ったんだ。それまでは画家を目指していたからとてもショックだったよ。今は本を読みあげてくれる人やメールを読み上げてくれる機械があるから色々と希望が持てるようになってきたんだ。もっと色んな人と直接話がしたくて。色んな世界を見てみたいんだ。ちなみに君は何をしている人なの?」ロビンは微笑みながらシャーロットに聞いた。
「私はデザイナーをしているわ。その…。正直、目が見えない人と関わるのは初めてなの。だから、色々と失礼があるかもしれない。」シャーロットは彼を見ながら答えた。
ハハハとロビンが笑う。「大丈夫だよ。むしろ、それはこっちのセリフだよ。僕もデザイナーと関わるのは初めてだ。素敵な職業だね。」
「私はデザイナーをしているわ。その…。正直、目が見えない人と関わるのは初めてなの。だから、色々と失礼があるかもしれない。」シャーロットは彼を見ながら答えた。
ハハハとロビンが笑う。「大丈夫だよ。むしろ、それはこっちのセリフだよ。僕もデザイナーと関わるのは初めてだ。素敵な職業だね。」
「どのようなデザインをしているんだい?」ロビンにそう聞かれてシャーロットはドキッとした。どう伝えたらいいかが分からなかったからだ。「パーリナイって名前のお菓子を知ってる?」シャーロットは身近なものを例に出した。「うーん、知らないなぁ。」ロビンは困惑した。「カラフルなラムネ菓子で…。」シャーロットは言葉に詰まった。「そのお菓子のジャケットをデザインしたの。お手伝いみたいなものだけど。」「凄いね。プロなんだね。」「いえ、見習いよ。」彼にデザインを伝えたくても全く言葉が出てこない。そもそも、説明したところで伝わるのだろうか。
誘惑
シャーロットが黙り込んでいるとロビンはシャーロットの方へと手を伸ばし、手探りでシャーロットの手を握った。「こんなことのために色んな人に会っているわけではないのだけれど、君と話して初めてセックスがしたいと思った。」ロビンがギュッと手を握る。「良かったら、これから家に来ない?」ロビンの口から次々に言葉が出てくる。シャーロットは驚いてパッと手を放してしまった。「セックス!?」公園内に声が響き渡る。ロビンは笑っている。
「下心を隠したまま家に誘った方が良かったかな?」ロビンはそっと言った。
「下心を隠したまま家に誘った方が良かったかな?」ロビンはそっと言った。
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