2017年1月28日 更新

【官能小説】ママがサンタにキッスした、でもそのサンタは…【前編】

君は、サンタクロースを信じる?僕は、みたことがあるよ。そう、『♪それは昨日の夜 サンタのおじさんが…♪』っていう歌、あるだろ?まさにあれ。聞きたい?じゃあ話してあげる。

君は、サンタクロースを信じる?

僕は、みたことがあるよ。

そう、『♪それは昨日の夜 サンタのおじさんが…♪』っていう歌、あるだろ?

まさにあれ。

聞きたい?じゃあ話してあげる。
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僕の家は、ごく普通のサラリーマン家庭。

パパはいつも仕事が忙しいらしくて、朝ごはんの時しか顔を見ることはあまりなかったくらい。

幼稚園の頃の僕は「土曜日にはパパが来るんだよ!」って言ってたくらい。

一緒に暮らしている感覚がなかったんだろうね。

でも別にそれで不満にも思わなかった。

みんなこんなものだろうと思っていたから。

欲しいものは買ってくれたし、家に帰ればママがいて妹がいて。

朝になればパパと朝ごはんを食べる。

物心ついた頃からそうだったから、パパがいなくて寂しいと思ったことはなかった。
でも今思えば、ママはそうじゃなかったんだと思う。

寂しかったんだと思う。
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あれは僕が9歳のクリスマスだった。

いつも忙しいパパも、毎年誕生日とクリスマスだけは仕事を早めに終えて帰ってきてくれていた。

だからその日も、学校から帰ったらママと妹と一緒にケーキを買いに行った。

ベタに、いちごの生クリームのケーキ。

サンタと家が乗っかったやつ。

もうご馳走はすっかり準備できていて、1日頑張ったのよとママは誇らしそうだった。
予定では19時には家に帰って来るのはずのパパ。

1時間も前からテーブルについたりして3人ともそわそわしていた。

19時になった。

「もうパパ帰るー?」

妹の問いに、ママはニコニコして答えた。

「きっと今車に乗ってるわ。クリスマスで道が混んでいるのかも。」

19時30分になった。

「パパまだかなあ?」

僕が呟くと、さっきより少し硬い表情でそれでも笑って言った。

「もう帰って来るわよ。サプライズなんか用意しているのかも!」

20時30分。

「ママ、お腹すいた…」
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ママは困ったような怒ったような、悲しいような顔をしていた。

「じゃあちょっとだけ食べてようか…」

ママは、自分は何も食べずにじっと座っていた。

「きっともう帰って来るわ。」

ママは僕たちに行っているのか自分に言っているのかわからないような口調で言った。
ママは何度か電話したけれど、圏外になっているのかコール音もしなかった。

僕たちはお腹もいっぱいになってしまった。

でもケーキだけはパパを待つんだ、そう言っている間に妹はソファーで寝てしまった。

僕も22時まで頑張ったけど、明日も学校だから寝なさいって言われて、二階の自分の部屋に上がろうとした。

(パパ、どうしたんだろう…)
その時、ママの電話が鳴った。

飛びつくようにしてママは電話を取った。

「もしもし、あなた!?」

「何かあったの、事故とか…!」

そこまで言いかけて、ママの顔がすっとお面みたいになった。

「そうですか…わかりました。メリークリスマス。」

そう言ってママは電話を切って、そのままずっと立っていた。

僕は話しかけたほうがいいのかそっとしておいたほうがいいのか、わからなかったけど、声をかけられなくてそのまま部屋に上がった。
夜中に、目が覚めたんだ。

真っ暗でちょっと怖かったけど、月の明かりが窓から入っていた。

僕はベッドから起きだして、スリッパを履いた。

プレゼントがあるのかな?ってドキドキしながらクリスマスツリーのあったリビングに行ったんだ。

そおっと足を忍ばせてね。

だってサンタさんが今プレゼントを置いている最中かもしれないだろう?

ドアに近づくと、なんだか小さな話し声がしている。
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(パパ?それともサンタさん!?)

ドアを少しだけ開けて、中をのぞいてみた。

電気は消えていて、クリスマスツリーの明かりだけがちかちか輝いていた。

(誰も、いないのかな…?)

そう思って目を凝らした時。

いた。

窓際に、赤い服の…赤い帽子をかぶった…帽子のポンポンと縁取りが白く浮かび上がっている…
gettyimages (52442)

(エエエーーー!本当にサンタさん!?いた、いたんだ!!うちにきてくれたーーー!!)

喜びで叫びだしそうだったけど、サンタさんがこっそり隠れているのに、騒いだらいけない気がしてじっとしていた。

すると、サンタさんの隣にもう一人誰かいることに気がついた。
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LAYLA LAYLA