2017年8月25日 更新

【官能小説】元彼の甘美な誘い…濡れる人妻【後編】

結婚した後、一度だけ食事をした元彼との時間を思い出すユキ。ギリギリで夫を裏切ることなく別れる事はできたけれど…どうして私のカラダはこんなに譲に惹かれるんだろう…

「お母さん?」

近くで娘の声がしてはっとした。

今日は近所に住む母の家で預かってもらっていたのだが、帰ってきたことにも気がついていなかった。

「どうしたの、ぼーっとして。疲れた?」

母と娘が心配そうに見ている。
「だ、大丈夫!ちょっと休んでただけ。」

慌ててユキは立ち上がった。

「おやつにする?お母さんもお茶飲んでって…」

そう言ったとき、ユキはあそこが潤っているのを感じた。

そう、あの日と同じように…。
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それから、譲のことが頭を離れなかった…というわけではない。

引越しに子育てに家事にとめまぐるしく動いていると、そんな暇はなかった。

けれど、赴任前で忙しい夫が帰ってこない夜、ユキはあの頃のことを思い出さずにはいられなかった。

何度となく、過去をおかずにベッドの中で体を熱くした。

夫との関係に不満はない。

ただ…体が反応する。

あの男が日本に…と思うだけで動悸がする。

ユキにとって譲はセックスそのものだった。
ある日、夫の帰りはいつもよりさらに遅かった。

今朝ちょっとした口喧嘩になったことと関係しているのかしていないのか。

あまりに遅いのでメールをしても返事がない。

既読にもならない。

これで夫のいない夜は何日目だろう。

ユキは…寂しくて…つい……

ベッドの中で、譲にメッセージを送ってしまった。
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『私夫の転勤で再来月からシアトルに住むことになったの。今、家族で日本?』

現時点で駐在ではあるが、状況によってはそのまま現地採用に切り替えての勤務になるかもしれないと言われていた。

もしかしたら、日本には滅多に帰れないかもしれない。

その時に譲が日本に帰っているというタイミングもそうそうないだろう。
…決して、ユキは譲とセックスしようと思ったわけではない。

ただ…自分の青春のシンボルのような譲に…

自分の人生を振り返った時、大きな存在であることには違いない譲に…

決して嫌いになったわけではない譲に…

……もう一度だけ会いたかった…。
返事はすぐに返ってきた。

「俺一人の帰国。来週月曜の夜23時から空いてるけど…?」

…え…

…よ……る…。

そんな遅い時間から会ったら…

だめ、だめだ…

頭を占領しにやってくる妄想。

「そーんな…行くわけ…」

けれどその言葉と裏腹に、スケジュールを確認している自分がいた…。
夫の出発は土曜だ。

それまでずっと今のように遅いのだろうか…

子供達は実家の母親に来てもらえば…

邪な計画と、貞淑な妻としての理性がせめぎ合う。
昼間に会ってもユキのカラダはあんなことになってしまったのだ。

夜遅くに会えばお酒も飲むだろう。

そんなことになったら…絶対に止められない。

ユキの体に潜む欲望を、本能を、コントロールできるはずがない。
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たった一言、誘いのメールを受けただけで、あそこがじわりと熱くなり、服を着ていてもまるで一糸纏わず股間をさらけ出しているかのような気がする。

譲は、ユキをクンニするのが大好きだった…

顔中を愛液まみれにして、いくらでもあふれ続ける蜜を啜った。

今も股間に譲の顔があるような気がする。

股の間から、ユキの目をじっと見つめてクリトリスをこね、そのゴツゴツした指を中にねじ込み…
「イけ…」

と…
ユキの指は、自然とパンティの中に伸びていた。

愛液をすくい取ってクリトリスに塗りつける。

固く尖ったクリトリス。

ユキそのものの、敏感なクリトリス。
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その芽は簡単に絶頂に達する。

その時、スマホが震える。

夫かと思ったら…譲…。

闇に浮かび上がる画面にメッセージが表示される。

「俺は、お前のどこをどうしたらお前のカラダがどう反応するのかしっかり覚えてるよ…」

ドクン…!
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イったばかりの脈打つ心臓が、さらにスピードを上げる。

どうして、こんな一言で…私の体は反応してしまうんだろう…

愛する夫がいて…何年も経ったのに…どうして譲なんだろう…

そのまま2度続けてイった。
達した後の倦怠感で、うとうとまどろんでいた。

すると、玄関の鍵の開く音がした。

夫が…帰って来た…

このまま寝ていようか悩んだけれど、罪悪感から起き上がった。

スリッパを履いて玄関で迎える。

ドアが開いて、現れた夫は花束を抱えていた。
「ごめん。今日も遅くなって。」

花束から、ユキの好きな百合の香りがした。

「え…今日…何かの記念日だった…?」

夫は靴を脱ぎながら答えた。

「いいや、でも海外赴任だなんだお前も忙しいのに、俺全然早く帰ってこれないからさ。」


夫は…こんな私に…こんなに優しい…

ユキは、自分がなんと愚かな女なのか思い知った。

夫からの、そして夫へのあたたかな愛を確かに感じた。

でも、それでもそれでも、体は心とは別なのだ。

カラダが反応することは、惹かれあい呼び合い、繋がりたいと望むのはもうどうしようもない。

女の部分が、どうしようもないと泣いていた。
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でもユキは月曜日、家族で夕食をとり夫と二人の時間を過ごし、穏やかな眠りについた。

先のことはわからない。

でも、今はこの夫を裏切る事はしない、そう誓った。
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LAYLA LAYLA