カンナには今、完全にハマっている男がいる。
シンとは1ヶ月ほど前に開かれたイベントで出会った。
実はカンナはクォーターで、おばあちゃんがロシア人だ。
その関係で、友達も国際色が強く、自然と「在京ハーフの集い」みたいなイベントに声がかかったのだ。
シンとは1ヶ月ほど前に開かれたイベントで出会った。
実はカンナはクォーターで、おばあちゃんがロシア人だ。
その関係で、友達も国際色が強く、自然と「在京ハーフの集い」みたいなイベントに声がかかったのだ。
その日は広いイベントルームを貸し切って、かなり多くの人が訪れていた。
基本はバーベキューをしながら食べたり飲んだり喋るという交流イベント。
もともとそんなに社交的ではないカンナは、見知らぬ人にどんどん話しかけるわけでもなく、話しかけられたらまあ答える…そんな程度だった。
基本はバーベキューをしながら食べたり飲んだり喋るという交流イベント。
もともとそんなに社交的ではないカンナは、見知らぬ人にどんどん話しかけるわけでもなく、話しかけられたらまあ答える…そんな程度だった。
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始まってしばらくした頃、エントランスのあたりがざわついた。
ふと視線をやると、女の子が溢れている。
その人垣の向こうには、遠目にもイケメンとわかる集団が立っていた。
5人ほどいただろうか、ラテン系、ヒスパニック系、韓国系の男もいる。
ファッションのタイプはバラバラだけど、みんなとってもおしゃれ。
ふと視線をやると、女の子が溢れている。
その人垣の向こうには、遠目にもイケメンとわかる集団が立っていた。
5人ほどいただろうか、ラテン系、ヒスパニック系、韓国系の男もいる。
ファッションのタイプはバラバラだけど、みんなとってもおしゃれ。
(あーあれは騒がれるよねえ。)
そう思いながらグラスを開けた。
カンナだってイケメンは好きだけど、ああいうキャーキャーした感じにはどうもなれない。
イケメンたちは女の子にまとわりつかれながらテラスに向かっていった。
そう思いながらグラスを開けた。
カンナだってイケメンは好きだけど、ああいうキャーキャーした感じにはどうもなれない。
イケメンたちは女の子にまとわりつかれながらテラスに向かっていった。
その時、静けさを取り戻したエントランスにひとりの人影が見えた。
何気なく視線を向けたカンナの目に入ってきたのは、背が高く、筋肉質な体。
さっきのイケメンたちはひょろっと細長いちょっと華奢な感じだったけれど、それとは違う、大人の色気すら感じるシルエットだった。
何気なく視線を向けたカンナの目に入ってきたのは、背が高く、筋肉質な体。
さっきのイケメンたちはひょろっと細長いちょっと華奢な感じだったけれど、それとは違う、大人の色気すら感じるシルエットだった。
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自然に目が離せなくなったカンナは、部屋に入ってくるのをじっと見つめていた。
そしてその強い視線に、男は気づいた。
ニッと笑って、近づいてくる。
カンナは吸い寄せられるように立ち上がった。
そしてその強い視線に、男は気づいた。
ニッと笑って、近づいてくる。
カンナは吸い寄せられるように立ち上がった。
それが、シンだった。
シンはインドとのハーフで、IT系の仕事をしているという。
父親の仕事について中高と日本で過ごしたらしく、日本語はネイティブ並みにペラペラだ。
彫りの深い、浅黒い顔。
アイドルっぽいきれいめの顔よりも濃いちょっとワイルドなセクシーさのある顔が好きなカンナは、もうさっきから胸がドキドキとうるさいのに気づいていた。
シンはインドとのハーフで、IT系の仕事をしているという。
父親の仕事について中高と日本で過ごしたらしく、日本語はネイティブ並みにペラペラだ。
彫りの深い、浅黒い顔。
アイドルっぽいきれいめの顔よりも濃いちょっとワイルドなセクシーさのある顔が好きなカンナは、もうさっきから胸がドキドキとうるさいのに気づいていた。
しかも、絶対に女慣れしているこの空気感。
ちょっとカンナが手を動かしただけで、何が欲しいのか何がしたいのかすぐに見て取った。
ちょっと唇を舐めただけで飲み物のお代わりを持ってきた。
直感的に、この男と寝たい、と思った。
ちょっとカンナが手を動かしただけで、何が欲しいのか何がしたいのかすぐに見て取った。
ちょっと唇を舐めただけで飲み物のお代わりを持ってきた。
直感的に、この男と寝たい、と思った。
シンは最初こそカンナのいるテーブルにいたものの、次々に知り合いらしい人がやってきて、いつのまにかどこかへいってしまっていた。
(何か感じたのは私だけなのかな…)
そう思いながらタバコを吸おうと人気の少ない方のバルコニーへ向かった。
バルコニーは案外広いのに、誰もいなかった。
みんなバーベキュー側のテラスで吸っているらしい。
タバコを箱から取り出そうとした瞬間、不意に誰かの手が伸びてきた。
(何か感じたのは私だけなのかな…)
そう思いながらタバコを吸おうと人気の少ない方のバルコニーへ向かった。
バルコニーは案外広いのに、誰もいなかった。
みんなバーベキュー側のテラスで吸っているらしい。
タバコを箱から取り出そうとした瞬間、不意に誰かの手が伸びてきた。
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驚く間も無くスルッと一本を抜き取った。
「吸うんだね。」
とシンは言ってくわえて火をつけた。
「うん…」
その仕草が流れるようにきれいで、つい自分のタバコを出すのも忘れて見入ってしまった。
シンはそのカンナの視線を捉えたまま、火のついたタバコをそっとカンナの唇の間に差し入れた。
「吸うんだね。」
とシンは言ってくわえて火をつけた。
「うん…」
その仕草が流れるようにきれいで、つい自分のタバコを出すのも忘れて見入ってしまった。
シンはそのカンナの視線を捉えたまま、火のついたタバコをそっとカンナの唇の間に差し入れた。
唇に、タバコを入れられただけ。
でも、カンナはその瞬間体の奥から欲望の蜜がどろりと滴ってくるのを感じた。
シンは、そのタバコをごくわずかに出し入れする。
ゆっくりゆっくり、唇にその感触を楽しませる。
その彫りの深い目元の奥にある真っ黒な瞳は、オスそのものの欲望がたぎった色をしていた。
でも、カンナはその瞬間体の奥から欲望の蜜がどろりと滴ってくるのを感じた。
シンは、そのタバコをごくわずかに出し入れする。
ゆっくりゆっくり、唇にその感触を楽しませる。
その彫りの深い目元の奥にある真っ黒な瞳は、オスそのものの欲望がたぎった色をしていた。
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カンナは、目を外らせなかった。
視線を外すことさえできなかった。
シンの唇がゆっくりと開く。
その隙間から、真っ白な歯と官能的にうごめく赤い舌がちらちら見え隠れする。
「今からうちに来い。」
さっきまでの紳士的で柔らかな口調ではなかった。
そしてその声を聞いた時、カンナの脳は完全に痺れた。
視線を外すことさえできなかった。
シンの唇がゆっくりと開く。
その隙間から、真っ白な歯と官能的にうごめく赤い舌がちらちら見え隠れする。
「今からうちに来い。」
さっきまでの紳士的で柔らかな口調ではなかった。
そしてその声を聞いた時、カンナの脳は完全に痺れた。
理屈では、なかった。
その一言で、身体中が性感帯になったようだった。
シンが動く。周りの空気が動く。
その空気ですらカンナを興奮させた。
その一言で、身体中が性感帯になったようだった。
シンが動く。周りの空気が動く。
その空気ですらカンナを興奮させた。
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